納骨堂の「縁の回廊」が出来て、お寺の様子が明らかに変わったことがあります。朝からにぎわいが出てきました。
毎朝、本堂からお寺にある祭壇に順次お経をあげて、お香を供えていくのが住職の日課です。
「慈しみのお題目塔」の祭壇に行くと、もうすでにお線香があがってあることがしばしば。そうすると、水屋辺りから納骨堂にお参りに来られた方が顔を出して「住職、お先にお参りさせてもらいました」って感じで声をかけてもらうことがあります。
近所の方で、納骨壇に伴侶を納めています。庭のお花を持ってきて祭壇にお供え。故人が好きだった甘いものなどもよく供えられています。
一言二言、挨拶の言葉を私と語って帰路の道に着くようです。自宅から歩いて10分以内にお寺があれば確かに寄りやすいですね。嬉しいのが、気負うことなくお参りに来られている様子が伺えます。
そうしていると、別の方がまた訪れる。朝一番にお参りしたかったというようで、また祭壇にお線香があがります。
なんとなく、お寺の人が行き来する人の時間帯が変わってきました。もちろん、日中もお参りされる方は多いのですが、実は朝日が東の空に上がる頃の回廊は、ステンドグラスに光が差し込みなんとも言えない雰囲気なのです。それに触れられた方は、朝早くお参りすることが心地よかったのかもしれません。そんな雰囲気を毎朝味合わせていただいているのが私です。ありがたいです。