お釈迦さまが、この世に御降誕されましたことを尊ぶ〝花祭〟を毎年行っています。
近年、常妙寺の「縁の回廊」納骨堂が開設で併せて永代霊位の合同供養祭として、有縁の霊位に常妙寺有縁の皆さまでご供養させていただいています。
今年は朝方けっこう激しい雨もあったのですが、法要の時間には上がっていました。ありがたかったです。
昨年から、お釈迦さまの灌仏は山門に出して行うようにいたしました。お参りに来ていただいた方が、最初に灌仏供養を施して、本堂に上がってもらうようにしました。さながらお釈迦さまを通して〝身を清めてもらう〟ようにさせてもらいました。
本堂での読経・回向の後に、それぞれ有縁の方が祀られる本堂納骨堂や縁の回廊納骨堂に進んでいただいて丁重にご供養いたします。
縁の回廊納骨堂では、すっかり雨も上がって気持ちの良い春の風をうけながらのご供養になりました。
参列の皆様に、線香を供えていただきました。きっと祀られている霊位も喜ばれているのではと感じさせられました。
個別の祭壇での丁重な供養も終えて、会館2Fに講演会場へ移動します。
毎年、ご縁ある方の皆さまにご案内して、集い・語らい・学べる場を準備できたらと思い講演会を行なっています。講演会というと難しい話や固いイメージもあるかもしれませんが、基本的には穏やかな時間です。
お茶やコーヒー、お菓子や今年はマフィンも準備いたしました。少し緩やかに歓談していただいて講演会に移ります。
本年は、みんなの講演センター事務局 (株)ファインの茶屋元崇喜さんをお招きして「幸福を感じ続ける生き方〜自由自在になれる後見〜」と題しまして約60分講演してもらいました。
縁あって、茶屋元さんたちの勉強会に妻が入らせてもらい、常妙寺でも少し学ぶ機会となりました。
実は、お寺は亡くなってからの繋がりも大事なのですが、亡くなるまでの繋がり方で随分違う繋がりになれると実感しています。そういうことを踏まえて、「これからは『後見』ということもちゃんと抑えておかないといけないなー」と考えていました。
せっかく学んだことで、これから先少しでもいろんな方が触れてもらっておくと絶対必要なことと感じて、今回お寺に茶屋元さんをお招きすることとなった次第でした。絶対『認知症』にならないと言い切れないし、誰しもそうなる可能性があるのですから。なによりも、『認知症』などで自分の意思決定ができなくなってから動き出すよりも、概要だけでも知っておくと、対処が変われると思ったからです。
されど、「成年後見制度」と聞くと、正直「とっつきにくいな」「難しいだろー」とイメージされると思います。誰よりも住職の私自身がそう思いました。
ですので今回十分にご配慮いただき、後見ということを詳しく語るというよりも、「幸福を感じられる生き方」のヒントを丁寧に散りばめていただきながら、お話を進めてくださいました。
その上で、「お守りとしての『任意後見制度』」というあり方がありますよと提示してもらったのは、大きな足跡を残してもらったように感じました。使わないに越したことはないのですが、お守りとして持っておくと、意思決定ができなくても、私の普段の生き方に寄り添いながら支援していただけるのだなと思いました。だからこそ、普段の生き方が幸福に生きるカギのような気がしました。
十分には書き足りないですが、興味のある方はお寺にお越しください。住職にお茶でも飲みながら聞いてみてください。実は、雑談の中が一番伝えていけると思っています。
茶屋元さん、有意義なお話ありがとうございました。